成人食物アレルギー

増加する成人食物アレルギー

 

 食物アレルギーは小児を中心に増加傾向にあるといわれており、成人においても相当数存在するといわれています。成人では甲殻類や小麦、果物が原因になっている場合が多く、花粉症に合併することの多いOAS(口腔アレルギー症候群)とよばれるものや、化粧品に含まる成分で経皮感作して、その後同じ成分を含む食品を摂取することで症状誘発するといった、特殊な型の食物アレルギーもあります。特定の食品を摂取した後に運動負荷が加わることで症状誘発する、FDEIAn(食物依存性運動誘発アナフィラキシー)も中学生から高校生、青年期に多く見られます。

 食物アレルギー治療の原則は必要最小限の原因食品の除去ですが、単に栄養面での注意だけでなく、高いQOLを維持するためにも、原因食品の正確な診断は必須と言えます。

 

 

1)日本小児アレルギー学会 食物アレルギー委員会; 食物アレルギー診療ガイドライン2012 第二章疫学;協和企画; 2011

2)Yuma Fukutomi, Yasuharu Itagaki, Masami Taniguchi, Akemi Saito, Hiroshi Yasueda, Takuya Nakazawa, Maki Hasegawa, Hiroyuki Nakamura, Kazuo Akiyama. Rhinoconjunctival sensitization to hydrolyzed wheat protein in facial soap can induce wheatdependent exercise-induced anaphylaxis. JACI; 2010: 127: 531-533

3)松倉節子, 板垣康治, 相原道子. パパイン酵素入り洗顔剤による経皮感作とワサビのアナフィラキシー合併例. Visual Derm 2012; 11: 292-294

4)森田 栄伸. 食物依存性運動誘発アナフィラキシーの発症と抗原感作.

アレルギー・免疫 2012; 19: 70-77

5)Eishin Morita, Hiroaki Matsuo, Yuko Chinuki, Hitoshi Takahashi,

Jörgen Dahlström, Akira Tanaka. Food-Dependent Exercise-Induced 

Anaphylaxis―Importance of Omega-5 Gliadin and HMW-Glutenin as

Causative Antigens for Wheat-Dependent Exercise-Induced Anaphylaxis―.

Allergology Int 2009; 58: 493-498

6)福冨友馬. 化粧品に含まれる食物アレルゲン ―経皮感作による食物アレルギー

について―. 日小ア誌2011;25:50-56

7)猪又直子, 守田亜希子, 桐野実緒, 山崎晴名, 山口絢子, 山根裕美子, 立脇聡子,

 広門未知子, 近藤恵, 池澤善郎. 植物由来食物による口腔アレルギー症候群63 例の検討:

原因食物ごとの皮膚試験と特異IgE 測定における陽性率の比較及び花粉感作状況について.

アレルギー 2007; 56: 1276―1284